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居室と廊下の床材変更の費用|畳からフローリングが対象になる条件

公開日:2026年9月16日最終更新:2026年9月23日カテゴリ:制度・費用

介護保険の住宅改修で対象になる6種類のうち、もっとも名称が長いのがこの工事です。

滑りの防止および移動の円滑化等のための床材の変更

この長い名称に、対象になるかどうかの判断がすべて入っています。「滑りの防止」と「移動の円滑化」のどちらか、または両方を目的とすること。 逆に言えば、それ以外の目的では対象になりません。

費用の目安

工事内容 費用の目安 介護保険 工事日数
廊下の床材変更(ビニル系) 3万〜10万円 対象 1日
廊下の床材変更(フローリング) 5万〜15万円 対象 1〜2日
居室6畳・畳→フローリング 5万〜25万円 対象 1〜3日
居室6畳・畳→ビニル系床材 5万〜15万円 対象 1〜2日
洗面所の床材変更 3万〜10万円 対象 1日
下地の補修・補強(傷みがある場合) 2万〜10万円 対象(付帯工事) ─
床の高さ変更に伴う扉の調整 1万〜5万円 対象(付帯工事) ─
老朽化のための張り替え ─ 対象外 ─
美観・模様替えのための変更 ─ 対象外 ─

図:床材変更の費用レンジ

0万5万10万15万20万25万廊下(ビニル系)3〜10万洗面所3〜10万廊下(フローリング)5〜15万居室6畳・畳→ビニル系5〜15万居室6畳・畳→フローリング5〜25万下地の補修・補強付帯工事として対象2〜10万 0万5万10万15万20万25万廊下(ビニル系)3〜10万洗面所3〜10万廊下(フローリング)5〜15万居室6畳・畳→ビニル系5〜15万居室6畳・畳→フローリング5〜25万下地の補修・補強2〜10万付帯工事として対象
幅が出るのは、既存の床を解体するかどうかと下地の状態です。畳を撤去する場合は畳の厚み(約55mm)の分だけ下地を作る必要があり、その工事が金額に乗ります。

幅が出るのは、既存の床を解体するかどうかと、下地の状態です。 畳を撤去してフローリングにする場合、畳の厚み(約55mm)の分だけ下地を作る必要があり、その工事が金額に乗ります。

畳からフローリングが認められる理由

畳は日本の住宅で一般的な床材ですが、介護の観点では次の問題があります。

畳の特性 介護で問題になること
表面が柔らかく沈む 杖の先が沈んで安定しない
摩擦が大きい 車いす・歩行器の車輪が進みにくい
縁(畳寄せ)に段差がある つまずきの原因になる
摩耗すると表面がざらつく すり足で引っかかる
湿気を含むと柔らかくなる 沈み込みが大きくなる

このうち「杖の先が沈む」と「車輪が進みにくい」が、移動の円滑化を妨げる要因として説明できます。だから畳からフローリングやビニル系床材への変更は、対象として認められることが一般的です。

「目的」の説明が要件になる

ここが重要な点です。同じ工事でも、目的の説明があるかどうかで判定が変わります。

図:同じ工事でも、目的の説明で判定が変わる

「歩行器を使うため、畳では車輪が進まず移動できない」→ 対象になりやすい「杖の先が畳に沈んで体を支えられない」→ 対象になりやすい「畳の縁で引っかかって、トイレまで自分で行けない」→ 対象になりやすい「畳が古くなったので張り替えたい」→ 対象外「和室を洋室にしたい」→ 対象外 「歩行器を使うため、畳では車輪が進まず移動できない」→ 対象になりやすい「杖の先が畳に沈んで体を支えられない」→ 対象になりやすい「畳の縁で引っかかって、トイレまで自分で行けない」→ 対象になりやすい「畳が古くなったので張り替えたい」→ 対象外「和室を洋室にしたい」→ 対象外
目的の説明を担うのが「住宅改修が必要な理由書」です。ケアマネジャーに依頼するとき、本人が実際に困っている具体的な場面を伝えてください。その具体性がそのまま理由書の質になります。
説明 判定
「歩行器を使うため、畳では車輪が進まず移動できない」 対象になりやすい
「杖の先が畳に沈んで体を支えられない」 対象になりやすい
「畳が古くなったので張り替えたい」 対象外
「和室を洋室にしたい」 対象外

この説明を担うのが住宅改修が必要な理由書です。ケアマネジャーなどが作成する書類で、なぜその工事が必要なのかを身体状況と結びつけて記述します。

理由書の記述が薄いと差し戻されます。 「移動が困難なため」だけでは不十分で、どの動作のどこが困難なのか、床材を変えることでどう改善するのかまで書かれている必要があります。ケアマネジャーに依頼するときに、本人が実際に困っている具体的な場面を伝えてください。「歩行器が畳の縁で引っかかって、トイレまで自分で行けない」といった具体性が、そのまま理由書の質になります。

対象外になる工事の全体像はこちらの記事で7分類に整理しています。

「滑らない」と「移動しやすい」は両立しにくい

床材選びでいちばん難しいのがここです。求める性質が、しばしば逆を向きます。

図:求める性質が逆を向く ── どちらを優先するか決める

転倒を防ぐ・衝撃を和らげる摩擦が大きい表面に凹凸がある柔らかい・クッション性がある転倒時の衝撃が小さい※車輪が沈んで進みにくい自力歩行が主な場合車いす・歩行器で移動する摩擦が小さい平滑である硬い(柔らかいと車輪が沈む)杖先が沈まない※転倒時の衝撃は大きい車いす・歩行器が主な場合 転倒を防ぐ・衝撃を和らげる摩擦が大きい表面に凹凸がある柔らかい・クッション性がある転倒時の衝撃が小さい※車輪が沈んで進みにくい自力歩行が主な場合車いす・歩行器で移動する摩擦が小さい平滑である硬い(柔らかいと車輪が沈む)杖先が沈まない※転倒時の衝撃は大きい車いす・歩行器が主な場合
「摩擦が大きく、かつ車輪が進みやすい」「柔らかく、かつ硬い」は同時に成立しません。本人の主な移動手段から優先順位を決めてください。
目的 求められる床の性質
滑って転ばないようにする 摩擦が大きい・表面に凹凸がある
車いす・歩行器で移動しやすくする 摩擦が小さい・平滑で硬い
転んだときの衝撃を和らげる 柔らかい・クッション性がある
車いすで安定して走行する 硬い(柔らかいと車輪が沈む)

「摩擦が大きく、かつ車輪が進みやすい」「柔らかく、かつ硬い」は同時に成立しません。 どちらを優先するかを、本人の移動手段から決める必要があります。

移動手段から決める

主な移動手段 優先する性質 向いている床材の方向
自力歩行(杖なし) 滑りにくさ+衝撃吸収 クッション性のあるビニル系
杖歩行 杖先が沈まない硬さ+滑りにくさ 表面加工したフローリング、長尺シート
歩行器 車輪が進む平滑性+硬さ フローリング、長尺シート
車いす(自走) 硬さ+平滑性 フローリング、硬質のビニル系
車いす(介助) 硬さ+平滑性 同上

図:移動手段別に、優先する床の性質

自力歩行(杖なし)滑りにくさ+衝撃吸収クッション性のあるビニル系杖歩行判断が難しい杖先が沈まない硬さ+滑りにくさの両立が要る歩行器車輪が進む平滑性+硬さフローリング・長尺シート車いす(自走)硬さ+平滑性柔らかいと車輪が沈む車いす(介助)硬さ+平滑性自走と同じ方向場所で使い分ける動線は硬く立ち上がる場所は柔らかく 自力歩行(杖なし)滑りにくさ+衝撃吸収クッション性のあるビニル系杖歩行判断が難しい杖先が沈まない硬さ+滑りにくさの両立が要る歩行器車輪が進む平滑性+硬さフローリング・長尺シート車いす(自走)硬さ+平滑性柔らかいと車輪が沈む車いす(介助)硬さ+平滑性自走と同じ方向場所で使い分ける動線は硬く立ち上がる場所は柔らかく
杖を使う場合がもっとも難しくなります。杖先が沈まない硬さが必要な一方、滑ると杖が流れるためです。表面に滑り止め加工を施した床材が選択肢になります。

杖を使う場合がもっとも判断が難しくなります。 杖先が沈まない硬さが必要な一方、滑ると杖が流れます。表面に滑り止め加工を施した床材が選択肢になります。

転倒時の衝撃という別の軸

車いすのために硬い床にすると、転倒したときの衝撃は大きくなります。この矛盾への対応は2つあります。

  1. 衝撃吸収性のある床材を選ぶ(クッション性と硬さを両立させた製品がある)
  2. 場所によって使い分ける(動線は硬く、ベッドの周囲や立ち上がる場所は柔らかく)

2番目の考え方は実務的です。転倒が起きやすいのは立ち上がりの瞬間と方向転換の場所なので、そこだけ性質を変えるという設計ができます。

福祉用具として使える衝撃吸収マットもあります。工事ではないため20万円の枠を消費せず、位置を後から変えられます。ケアマネジャーに相談してください。

床の高さが変わることの影響

床材を変えると、床の仕上がり高さが変わることがあります。とくに畳を撤去する場合は数センチ変わります。

図:床の高さが変わって起きること

扉の下端が床に当たる → 扉の調整・交換(付帯工事として対象)隣の部屋との間に新たな段差ができる → 見切り材の設置(対象)敷居との段差が変わる → 敷居の調整・撤去(対象)扉の調整費が見積書に入っていない → 着工後の追加は原則保険が使えない一部屋だけ変えて、隣の部屋との段差が残った → 動線が途切れる 扉の下端が床に当たる → 扉の調整・交換(付帯工事として対象)隣の部屋との間に新たな段差ができる → 見切り材の設置(対象)敷居との段差が変わる → 敷居の調整・撤去(対象)扉の調整費が見積書に入っていない → 着工後の追加は原則保険が使えない一部屋だけ変えて、隣の部屋との段差が残った → 動線が途切れる
「床を上げた分だけ扉が当たる」は事前に予測できることです。見積もりの段階で入っていなければ、あとから追加になります。床材変更は段差解消と一緒に考えてください。
起きること 対応 保険
扉の下端が床に当たる 扉の削り込み・調整、または交換 対象(付帯工事)
隣の部屋との間に新たな段差ができる 見切り材の設置、またはかさ上げ 対象
敷居との段差が変わる 敷居の調整・撤去 対象
天井までの高さが減る 対応不可(設計段階で考慮する) ─
造作家具・押入れの寸法が合わなくなる 個別に調整 対象外の場合がある

扉の調整費が見積書に入っているかを確認してください。 「床を上げた分だけ扉が当たる」は事前に予測できることなので、見積もりの段階で入っていなければ、あとから追加になります。着工後に判明した追加工事は原則として介護保険の対象になりません。

「一部屋だけ床を変えた結果、隣の部屋との間に段差が生まれた」というのは実際に起きる失敗です。床材変更は段差解消と一緒に考えてください。工法の比較は段差解消の記事にまとめています。

畳から畳への変更

従来、畳から畳への変更は「同種の床材への変更」として対象外とされてきました。

現在は、滑りにくい・移動しやすい機能をもつ畳への変更が認められる場合があります。表面材を変えて摩擦や沈み込みを調整した製品などが該当します。

ただしこの判断は自治体によって分かれます。 「畳から畳」という形式で機械的に対象外とする運用もあり得ます。

検討する場合は、製品の仕様書(どのような機能があるか)を用意して、事前に窓口で確認してください。「畳を張り替えたい」という相談の形にすると、老朽化のための工事と受け取られる可能性があります。「移動の円滑化のために、この機能をもつ床材に変更したい」という形で相談するほうが正確です。

工事期間中の生活

床材変更は、部屋の中身を全部出す工事です。

工事範囲 使えない期間 準備すること
廊下 半日〜1日 通行の代替経路(家の構造次第で困難な場合も)
居室6畳 1〜3日 家具・ベッドの一時的な移動先
洗面所 半日〜1日 洗面・洗濯の代替

ベッドを使っている場合、移動先の確保がもっとも大きな問題になります。 介護用ベッドは分解が必要な場合があり、福祉用具貸与事業者に一時的な移動を依頼できるか確認してください。工事日程と用具事業者の日程を合わせる必要があります。

廊下の工事は、家の構造によって通行できなくなる時間帯が発生します。トイレへの動線が塞がる場合、工事の時間帯と本人のトイレの回数を業者に伝えて、区切って施工してもらう調整が必要です。

決める前のチェック

  • 本人の主な移動手段を確認した(歩行/杖/歩行器/車いす)
  • その移動手段に必要な床の性質(硬さ・摩擦)を業者と確認した
  • 転倒しやすい場所(立ち上がる場所・方向転換する場所)を特定した
  • 床の高さが変わることによる扉の調整が見積書に入っている
  • 隣の部屋との間に新たな段差が生まれないか確認した
  • 老朽化ではなく移動の円滑化・滑りの防止が目的として説明できる
  • ケアマネジャーに、具体的に困っている場面を伝えた(理由書の質に直結する)
  • 工事期間中のベッド・家具の移動先を決めた
  • 衝撃吸収マット(福祉用具)で代替できないかを確認した

9番目を先に検討する価値があります。 転倒時の衝撃だけが心配であれば、工事をせずにマットで対応できる場合があります。20万円の枠も消費しません。

場所別に、優先度が変わる

床材変更は面積で費用が決まるため、どこを優先するかの判断が費用に直結します。

場所 転倒の起きやすさ 優先度 理由
浴室の洗い場 非常に高い 最優先 水と石けん分で著しく滑る
洗面所・脱衣所 高い 高 濡れた足で歩く。狭くて方向転換が多い
トイレ 高い 高 立ち座りの動作がある。夜間に使う
廊下 中 中 移動距離が長い。杖・歩行器の通り道
居室(ベッド周辺) 中 中 立ち上がりの動作がある
居室(それ以外) 低 低 滞在時間は長いが移動は少ない
階段 非常に高い 別途検討 床材変更より手すりと滑り止めが先

浴室の洗い場が最優先です。 浴室での転倒は洗い場で起きることが最も多いとされ、水と石けん分で摩擦が極端に下がるためです。浴室の床材変更は10万〜20万円と居室より高くなりますが、効果の範囲が洗い場全体に及びます。浴室の工事は浴室リフォームの記事で整理しています。

階段は床材変更より先に、手すりと滑り止めを検討してください。 階段の踏面を変える工事より、連続した手すりを設置して滑り止めを施すほうが、費用対効果が高いことが一般的です。

予算に限りがある場合の順番。 20万円の枠を床材変更だけで使い切ると、手すりや段差解消に回せなくなります。床材変更は面積が広いと費用が大きくなるため、まず「水まわりの狭い範囲」に絞るという判断が合理的です。廊下や居室まで一度にやろうとすると、枠を超えて超過分が全額自己負担になります。総額のシミュレーションは自己負担額シミュレーターで試せます。

工事をしない選択肢

床材を変えずに、滑りと転倒に対応する方法があります。

手段 費用の目安 制度 特徴
滑り止めマットを敷く(浴室) 数千円 用具 位置を変えられる。洗って干せる
衝撃吸収マットを敷く(ベッド周辺) 数千円〜数万円 用具(福祉用具に該当する場合あり) 転倒時の衝撃を和らげる
すべり止めテープを貼る(階段・段鼻) 数百円〜数千円 ─ すぐ試せる。剥がせる
既存の床にワックスを塗らない 0円 ─ ワックスは滑りやすくすることがある
敷いてあるラグ・マットを撤去する 0円 ─ めくれによるつまずきを除去
靴下を滑り止め付きに替える 数百円〜 ─ 床ではなく足元を変える

最後の2つは費用がほとんどかかりません。 とくにラグ・マットの撤去は、床材変更を検討している場面で見落とされがちです。「滑るから床を変えたい」と思っている原因が、実は敷いてあるマットのめくれだった、というケースがあります。

滑り止め付きの靴下も現実的な対応です。床を変える工事が10万円以上かかるのに対して、数百円で試せます。効果があるかどうかは数日で分かります。

これらを試したうえで、それでも不足する場所に工事を検討する、という順番が無駄がありません。工事は元に戻せませんが、マットや靴下はやめられます。

賃貸・マンションでの制約

床材変更は、賃貸や分譲マンションでは制約が加わります。

住まいの形態 制約
賃貸住宅 所有者の承諾が必要。原状回復を求められると撤去費用が発生する
分譲マンション 管理規約で階下への遮音性能の基準が定められていることがある
分譲マンション 遮音等級(L値など)に適合する床材・工法に限定される場合がある
公営住宅 管理者への申請が必要。自治体が実施する制度がある場合も

分譲マンションで注意が必要なのが遮音性能です。 畳やカーペットからフローリングに変えると、階下への音の伝わり方が変わります。管理規約で遮音等級が定められている場合、それに適合する床材を選ぶ必要があり、選択肢と金額が変わります。

工事前に管理規約と使用細則を業者に確認してもらってください。現地調査だけで進めると、着工後に「この床材は使えません」となることがあります。賃貸・マンション特有の制約はこちらの記事で整理しています。

賃貸で承諾が得られない場合は、マットで対応する方向に切り替えます。 承諾が不要で、退去時にも問題になりません。

まとめ

床材変更で押さえるべき点は4つです。

  1. 目的の説明が要件(老朽化・美観は対象外。理由書の質が判定を左右する)
  2. 「滑らない」と「移動しやすい」は両立しにくい(本人の移動手段から優先順位を決める)
  3. 床の高さが変わると扉が当たる(調整費が見積書に入っているか確認する)
  4. 畳から畳も認められる場合がある(自治体判断。製品の仕様書を用意して相談する)

工事範囲が部屋全体になるため、期間中の生活の準備が他の工事より重くなります。ベッドの移動先を先に決めてください。

金額は公開されている費用情報にもとづく目安です。畳から畳への変更の可否など、運用は市区町村によって判断が分かれます。実際の申請にあたっては、担当のケアマネジャーとお住まいの市区町村の介護保険窓口にご確認ください。

よくある質問

畳からフローリングへの変更は介護保険の対象ですか?
「滑りの防止および移動の円滑化等のための床材の変更」に該当すれば対象です。畳は車いすや歩行器の移動を妨げ、また杖の先が沈むため、移動の円滑化を目的とした変更として認められることが一般的です。ただし目的の説明が必要です。
単に古くなった床を張り替えるのは対象になりますか?
なりません。老朽化や美観のための工事は対象外です。同じ工事でも「滑りやすくなっているため転倒を防ぐ」「車いすの移動を可能にする」という目的が必要で、その説明は住宅改修が必要な理由書が担います。
費用はいくらかかりますか?
6畳の居室で5万〜25万円、廊下で3万〜15万円が目安です。既存の床の解体が必要か、下地の補修が必要か、床の高さが変わって扉の調整が要るかで金額が変わります。
フローリングは滑りやすくないですか?
製品によります。表面に滑り止め加工を施した床材や、クッション性のあるビニル系床材(クッションフロア・長尺シート)を選ぶことで、畳より滑りにくくすることも可能です。「フローリングだから滑る」というものではありません。
転んだときのことを考えると、硬い床は危険ではないですか?
そのとおりで、ここは判断が分かれます。車いすの移動には硬い床が向き、転倒時の衝撃を和らげるには柔らかい床が向きます。両立させるには、衝撃吸収性のある床材を選ぶか、転倒しやすい場所だけ柔らかくするという考え方になります。
畳から畳への変更は対象になりますか?
従来は対象外とされてきましたが、滑りにくい・移動しやすい畳への変更が認められる場合があります。自治体によって判断が分かれるため、事前に窓口で確認してください。
床の高さが変わると何か問題がありますか?
扉の下端が床に当たるようになることがあります。この場合、扉の調整や交換が必要になり、付帯工事として介護保険の対象になります。また部屋の間で新たな段差が生まれないかも確認が必要です。
工事期間中は部屋を使えませんか?
6畳の居室で1〜3日が目安です。家具の移動が必要になるため、その間の生活の場所を決めておいてください。ベッドを使っている場合、一時的な移動先の確保が必要です。

この記事の作り方

制度の記述の確認日
2026年8月19日(厚生労働省の通知および下記の一次情報を参照)
この記事で扱っていないこと
  • 床材の製品比較・メーカーごとの評価
  • 施工方法の技術的な解説
  • 個別の部屋が対象になるかの判断
立場
当サイトは施工を行いません。特定の業者を有利に扱う理由がないため、 工事を減らす選択肢(福祉用具・照明の改善など)も同じ比重で扱っています。 誤りのご指摘はお問い合わせから受け付け、修正時は更新日を改めます。

参考にした一次情報

  1. 厚生労働省「介護保険における住宅改修」
  2. 厚生労働省「介護保険の給付対象となる福祉用具及び住宅改修の取扱いについて」
  3. 各市区町村が公開する居宅介護(介護予防)住宅改修費支給要綱

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