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政令指定都市20市 介護保険住宅改修費の受領委任払い 対応状況一覧

調査対象:政令指定都市20市(全市) / 確認日:2026-08-21 / 更新:制度改正を確認したときに改めます

この一覧が必要になる理由。介護保険の住宅改修は、原則としていったん工事費の全額を立て替える方式(償還払い)です。 20万円の工事なら20万円を先に用意する必要があり、保険給付分が戻るのは工事完了から1〜2か月後になります。 「受領委任払い」に対応している自治体では自己負担分(1〜3割)だけを支払えば済みます。 用意する現金が最大10分の1になるため、対応しているかどうかは工事の計画そのものを左右します。

調査結果:20市すべてで確認できました

調査した政令指定都市20市すべてで、住宅改修の受領委任払い(またはそれに相当する仕組み)を確認できました。対応していない市は1つもありませんでした。東京23区の調査でも、23区すべてで対応を確認できました。つまり大都市では受領委任払いはほぼ整備済みで、問題は「あるかどうか」ではなく 「何と呼ばれているか」と「業者が登録しているか」に移っています。

もっとも注意が必要な発見は、呼び方が統一されていないことです。市が使っている語は、確認できた範囲で8通りありました(受領委任払い/受領委任払/受領委任払い方式/受領委任払方式/受領委任払い制度/代理受領/代理受領取扱事業者/給付券方式)。静岡市は「代理受領」、大阪市は住宅改修では「給付券方式」と案内しており、 「受領委任払い」という語で市のサイトを検索しても該当ページに到達できません。 さいたま市は利用者向けには「受領委任払い」、事業者向けには「代理受領取扱事業者」と、同じ市の中で語を使い分けています。 窓口で聞くときは「自己負担分だけ払う方法はありますか」と、制度名ではなく仕組みで尋ねるのが確実です。

もう一つの発見:事業者の事前登録が要るかどうかで20市が割れます

受領委任払いは自治体と施工業者の両方の条件が揃って初めて使えます。 20市のうち10市は、事業者が市に事前登録していることが条件でした。 横浜市・広島市・大阪市などは市が実施する研修の受講まで求めています。 広島市は「改修工事を行う前年度に研修を受講している事業者」という条件で、 受講していない業者に頼むとその年度は使えません。

一方、福岡市は 「あらかじめ市や区へ手続きする必要はありません」と明記しており、事前登録は不要でした。 残る9市は、市の案内ページ本文からは登録制度の有無を確認できませんでした。

つまり「市が対応している」だけでは足りず、「頼む業者が登録済みか」まで確認が必要です。 相見積もりを取る段階で、受領委任払いを使えるかどうかを必ず聞いてください。 確認の仕方は業者選びで見るべき5つの基準にまとめています。

市対応市での呼び方事業者の事前登録利用者側の条件
札幌市対応受領委任払い方式/受領委任払い登録制度・名簿は確認できず。初回利用時に振込口座指定変更届を提出被保険者証に「支払方法変更」「保険給付差止」の記載がある場合は選択できない
仙台市対応受領委任払い(様式名は「受領委任用」)「仙台市住宅改修事業者リスト」に受領委任払いの可否が記載される記載を確認できず。事前に区役所介護保険課への相談が必要
さいたま市対応受領委任払い(事業者側は「代理受領取扱事業者」)必要。市の説明会を受講し、届出書と誓約書を期間内に提出記載を確認できず
千葉市対応受領委任払/受領委任払方式必要。市の説明会の受講が必要。登録事業所一覧を市が公表給付制限を受けている場合は選択できない
横浜市対応受領委任払い(平成13年10月1日開始)必要。市主催の研修を受講し、承諾書等を提出して名簿に掲載される記載を確認できず
川崎市対応受領委任払い制度必要。取扱事業者登録届出書・取扱確約書・使用印鑑届を提出受領委任払いに係る委任状の提出が必要
相模原市対応(様式の存在から確認)受領委任払い用(様式名)/代理受領(事業者向け様式名)「代理受領に係る申出書」の様式あり。要件の詳細は確認できず記載を確認できず
新潟市対応(要確認)受領委任払い(様式名「受領委任払い依頼書」)確認できず確認できず
静岡市対応代理受領必要。事前に登録された事業者に限られる(登録要綱あり)被保険者証に支払方法の変更の記載がある場合は対象外
浜松市対応受領委任払い必要。市に届出のある事業者に限る。取扱事業者名簿を公開記載を確認できず
名古屋市対応受領委任払い方式/名古屋市介護保険住宅改修費受領委任払い制度必要。「受領委任払い取扱事業者」の登録が要る。登録に約2週間記載を確認できず
京都市対応受領委任払い名簿制度は確認できず。事業専用口座(個人口座は不可)の保有などの要件がある記載を確認できず
大阪市対応給付券方式/代理受領/給付券取扱事業者必要。登録届出書の提出と、市が開催する登録時研修会の受講入院(入所)中・認定申請中は利用できない。生活保護受給者は給付券方式での申請になる
堺市対応受領委任払(送り仮名なし)要綱本文に登録要件の規定は確認できず介護保険料の滞納がなく、給付制限を受けていないこと/改修業者の同意を得ていること
神戸市対応受領委任払い登録要件の記載は確認できず。着工前に施工業者と受領を委ねる手続きが必要要介護または要支援の認定を受けていること。保険料未納の場合は負担が3割または4割になる
岡山市対応(令和6年8月から)受領委任払(送り仮名なし)ページ本文に記載なし。実施要綱(PDF)に規定ページ本文に記載なし
広島市対応受領委任払い必要。改修工事を行う前年度に市が実施する研修を受講した事業者に限る入院・入所中で退院後に備えて改修する場合、認定新規申請中で結果通知前に改修する場合は利用できない
北九州市対応受領委任払い(対比語は償還払い)必要。市の研修を受けて事業者登録している事業者に限る要介護または要支援の認定を受けていること
福岡市対応受領委任払い不要。「あらかじめ市や区へ手続きする必要はありません」と明記あらかじめ施工業者から承諾を得る必要がある
熊本市対応受領委任払い(本文に「受領委任払い受託事業所」)ページ本文に記載なし。実施要綱(PDF)に規定ページ本文に記載なし

調査方法と、この調査の限界

  • 母集団は政令指定都市20市すべてです。抽出やサンプリングはしていません。
  • 20市すべて、市の公式サイト(*.lg.jp / *.city.*.jp)の該当ページを直接読み取りました。検索結果のスニペットだけで判断した市はありません。表の市名は出典ページへのリンクになっています。
  • 制度の呼称は、市が使っている表記をそのまま転記しています。読みやすさのための言い換えはしていません。
  • 事業者の登録要件と利用者側の条件は、多くの市で実施要綱等のPDFに規定されており、 本調査ではPDF本体を読んでいません。表の「記載を確認できず」は「制度がない」ではなく「今回の読み取り範囲では確認できなかった」という意味です。
  • 「対応」は、その市が受領委任払い相当の仕組みを持つことのみを示します。大阪市の「給付券方式」は市が発行する給付券で事業者へ直接支払う方式で、機能は同等と読めますが、 市は住宅改修で「受領委任払い」という語を使っていません。呼称と機能を同一視しないでください。
  • 新潟市:HTMLの案内ページには受領委任払いの記載がなく、リンク先のPDF「申請の流れ」にのみ記載がある。依頼書の様式もページ上に見当たらない。利用前に市への電話確認を推奨。
  • 大阪市:住宅改修で市が使う語は「給付券方式」。「受領委任払い」は高額介護サービス費の側で使われている。
  • 所得や課税状況による制限は、どの市でも受領委任払いの利用条件としては確認できませんでした。 確認できた制限は、給付制限・保険料の滞納・支払方法の変更の記載・入院/入所中・認定申請中に関するものです。
  • 制度は改正されます。岡山市は令和6年8月開始、熊本市は受託事業所の条件変更の履歴がありました。2026-08-21時点の情報です。

実際に利用するときは、必ず各市の介護保険担当課にご確認ください。この一覧は制度の有無と条件の所在を示すもので、個別の申請が認められることを保証するものではありません。

このデータの引用について

出典として当サイト名とこのページへのリンクを書いていただければ、数値や要点の引用は自由です。事前のご連絡も不要です。報道・研究・自治体の資料・ケアマネジャー向けの説明資料などでお使いください。

出典:介護リフォームの費用ガイド「政令指定都市20市 介護保険住宅改修費の受領委任払い対応状況」(2026-08-21時点)
https://kaigo-reform-guide.com/data/seireishi-juryoinin/

調査対象:政令指定都市20市(悉皆)

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